海の伝統行事|糸満ハーレーを鑑賞する

ディープな沖縄旅行なら糸満ハーレー☆
漁港でアヒル取り

糸満ハーレーは旧暦5月4日!

糸満ハーレーは旧暦5月4日!
糸満ハーレーと那覇ハーリーの違いは、規模の違いも去ることながら行われる時期です。

那覇ハーリーは観光客に向けてGW期間中の新暦に行われますが、漁師町である糸満のハーレーは、地元の神様「白銀堂」へ奉納するための旧暦行事なので、海の神様への祈願日「ユッカヌヒー」に行われます。

【 ディープな沖縄旅行☆旧暦5月4日は「海神祭」 】

★ ユッカヌヒー(旧暦5月4日)は子どもの日・海神祭と2つの意味合いがある日です。家庭では、ヒヌカン(火の神※)と仏壇に昔ながらの沖縄のおやつ「ちんぴんやポーポー」をお供えします。

→ 2021年のユッカヌヒー(旧暦5月4日)は、2021年6月13日(日)!場所は糸満漁港中地区(糸満市西崎1丁目)で行われる予定です。

糸満漁港

※ 2020年は新型コロナ感染拡大により中止になりました。

2021年も先だって開催予定だった那覇ハーリーが中止の運びとなっています。開催か中止かは直前まで分からない可能性もありますので、出掛ける前にチェックしてください。

長期滞在で沖縄旅行を楽しむのでしたら、糸満エリアに宿泊をして地域の人と仲良くなることで、よりディープな糸満ハーレーを楽しめるかもしれません。

糸満ハーレーの練習は、糸満の展望台「山巓毛(さんてぃんもー)」の鐘が鳴る旧暦4月27日(2021年は6月7日・月曜日)から始める習わしです。

この時期から沖縄に滞在していれば、そこここの漁港でハーレーの練習風景を見学できるかもしれません。

(※)ヒヌカン(火の神)は、昔ながらの沖縄の台所に祀られる神様です。

→ 地域の土地神様・産川(ウフガー・井戸)に拝み神様を迎え入れますが、今では代々ウコール(香炉・お線香を拝する器)の灰を受け継いで、神様を祀るようになりました。

糸満ハーレーのクライマックス!クンヌカセー・アガイスープ

糸満ハーレーのクライマックス!クンヌカセー・アガイスープ
糸満ハーレー大会は朝の9時~16時まで行われます。次から次からレースが続きますので、沖縄旅行で見に来ているとよく分からず、お昼時には帰ってしまうかもしれません。

…けれどもそれではもったいない!糸満ハーレーのメインイベントは、14時過ぎ頃から毎年行われる「クンヌカセー」と、最後の競技「アガイスープ」です。

糸満の3つのエリアに分かれて特別に選出された選手が集まった真剣勝負となり、アガイスープで優勝したチームは、その後に糸満の神様「白銀堂」で勝利をユタと共に奉納します。

【 ディープな沖縄旅行☆クンヌカセー・アガイスープ 】

(1) クンヌカセー

→ 競技中にボォーッと合図が鳴ったら、サバニ(競技の船)は一斉に転覆!わざとサバニをひっくり返して転覆させ、すぐに体制を整えて出発しなければなりません。

※ 2019年はここで水を完全に出すことができず、トップを走っていたチームが難航しました。チームワークが必要な競技です。

(2) アガイスープ

→ 糸満を3つのエリアに分けて、それぞれのトップが集まるチームで競い合うので速さが違います!競技はクンヌカセーの後、15時前後から始まるクライマックスです。

※ 他のレースでは1往復なのですが、アガイスープは何と3往復!一度競技に参加すると分かるのですが、かなりタフなレースです。

…この2つのレースが沖縄の旅行者にもぜひ見ていただきたいメインイベントですが、その間にはさまざまなチームに分かれて競技が繰り広げられています。

御願バーレー(ウグァンバーレー)

ちなみに毎年旧暦5月4日の前日となる、旧暦5月3日には「少年少女ハーレー大会」が行われていて、糸満エリアにある子ども会の子ども達が競っているので、こちらも見ものです。

【 ディープな沖縄旅行☆糸満ハーレー大会プログラム 】

★ 午前9時~16時に行われる糸満ハーレー、最初は「御願バーレー」と呼ばれる海神様への祈願のための儀式的なハーレー競技から始まります。

・御願バーレー(ウグァンバーレー) … 糸満の海神様へ大漁祈願・航海祈願のための儀式的なハーレーで、漁港組合青年部によるレースです。

・職域ハーレー … 地元の企業や学校、PTAなど有志が集まったチーム同士のレースとなり、勝ち残ったチームがトーナメント制で最後に競います。

・青年団ハーレー … 地域ごとの青年団によるハーレーです。
・中学生ハーレー … 地域ごとの中学生によるハーレーです。

・高校生学校別対抗 … 糸満市の高校(糸満高校・豊見城南高校・沖縄水産高校)が競います。

・門中ハーレー … 糸満エリア、12の門中(※)が競うレースです。前夜祭でもレースが行われ3チームに絞り、本番では上位3チームが競います。

※ そして、先ほどお伝えした「クンヌカセー」と「アガイスープ」です。

本格的なハーレー競争自体は糸満人の海人(うみんちゅ・漁師)達が行う真剣勝負ですが、「職域ハーレー」と呼ばれる地域の企業や学校などの有志が集まる競争もあります。

地元の人々と仲良くなって、キチンとハーレーの練習に出ることができる・体力がしっかりとあるのであれば、誘われる…なんてこともあるかもしれません。(基本的には地元の人々の大会なので、お約束はできませんのでご了承ください。)

門中 … 父方の血族の集まりです。お墓を共にしている門中が多く、沖縄では幸地腹門中や赤比儀腹門中などが知られています。

当日でも参加できる!アヒル取り競争

当日でも参加できる!アヒル取り競争
ディープ沖縄ながら旅行者は見学だけではつまらないと感じる方もいるかもしれませんよね。

当日は出店もたくさん出ていて、糸満の雰囲気を堪能できますが、それでも次々と始めるレースを見ていると、「何でも良いから参加したい!」と思う方もいるかもしれません。

そんな体験型ディープ沖縄を求める旅行者であれば、「アヒル取り競争」に参加してしまうのはいかがでしょうか。

【 ディープな沖縄旅行☆アヒル取り競争に参加! 】

★ 午前と午後のお昼休憩(13:00付近)では、毎年恒例の「アヒル取り競争」が行われます!

→ 糸満漁港にアヒルやスイカ、もずくなどが投げ込まれ、見学者がどんどん飛び込んでアヒルやスイカ、もずくなどの「懸賞品」をゲットする催しです。

※ 2019年度はアヒル30羽・スイカ50個・もずくが投げ込まれました。

アヒル取り競争を目掛けて、水着で参加して飛び込むのも良し、服のまま参加するのも良し…、見学者があれよあれよと飛び込んで行くので、その流れに乗って飛び込みます。

(ただし、漁港で足場はありませんので、泳ぎに自信のない人にはおすすめしません。)

アヒルをゲットした人は拍手喝采が送られたりもして注目の的!後で引き取ってもらうこともできますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

ハーレーまとめ
いかがでしたでしょうか、今回はより昔ながらの沖縄を堪能できる旅行におすすめの、糸満ハーレーについてお伝えしました。

一般的な観光客の人々には那覇ハーリーが圧倒的に有名ですが、実は島国沖縄では、糸満市以外でも規模は違いながらあちこちの漁村で大漁祈願・航海祈願のハーレー(ハーリー)大会が開催されています。

糸満ハーレー大会以外では、糸満からほど近い島、奥武島(おうじま)で開催される「奥武島ハーリー」や、相撲大会もある「港川ハーレー大会」などもおすすめです。

旧暦5月4日「ユッカヌヒー」の開催が基本ですが、なかには近い土日など、日にちをずらして行うこともあるので、この時期にあちこちのエリアのハーレー大会を回ってみるのも面白いかもしれません。
 

糸満ハーレーに参加してディープ沖縄を堪能!

・毎年旧暦5月4日午前9時~16時に開催される
・2021年は6月13日(日)
・糸満漁港中地区で開催
・見所はクンヌカセーとアガイスープ
・最初の御願バーレーも儀式として見ごたえアリ
・参加したければ「アヒル取り競争」!

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